(写真はコントレイルと同じ馬主・前田晋二氏のクラレントの2016年ダービー卿CT)
2020年4月19日、中山競馬場芝2000mで皐月賞(G1)が行われた。今週も無観客競馬での開催で、馬場状態は稍重。コントレイルが1番人気に支持され、差がなくサトノフラッグとサリオスが続き、戦前は3強ムードだった。
レースは外枠のキメラヴェリテが逃げて、ウインカーネリアンが2番手の展開。1000m通過は59秒8と稍重馬場にしてはハイペース。サリオスは好位につけて、サトノフラッグは中団、コントレイルは中団の後ろ。4コーナーからサトノフラッグとコントレイルが外を回って一気に進出。先行していたサリオスはコースロスなく直線先頭に立つ。コントレイルは直線に入るとすぐにサトノフラッグを交わしてサリオスに襲い掛かる。2頭の激しい叩き合いとなり、ゴール前でコントレイルが差し切った。後方から伸びたガロアクリークが3着。
先週はデアリングタクトが無敗の桜花賞馬となったが、今週はコントレイルが無敗で皐月賞馬となった。
皐月賞のレース結果
着順 | 馬番 | 馬名 | 騎手 | タイム | 着差 | 単勝人気 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | コントレイル | 福永 祐一 | 02:00.7 | 1 | |
2 | 7 | サリオス | D.レーン | 02:00.8 | 1/2 | 3 |
3 | 16 | ガロアクリーク | L.ヒューイットソン | 02:01.4 | 3 1/2 | 8 |
4 | 8 | ウインカーネリアン | 田辺 裕信 | 02:01.6 | 1 1/4 | 17 |
5 | 5 | サトノフラッグ | C.ルメール | 02:01.8 | 1 1/4 | 2 |
レース分析
コントレイルの強さが目立ったレースだ。道中は後方のイン。大外を回って押し上げて、サリオスとの叩き合いを制した。広い東京コースの日本ダービーでは、さらによさそうだ。
サリオスはD・レーンが上手に乗った。完全に勝ちパターンだったが、勝ったコントレイルが化け物だったので仕方ない。血統的には距離が伸びてもよさそうだけど、走法からはマイルから2000mがベスト。日本ダービーは問題ないが、秋は天皇賞路線がいいかも。
ガロアクリークはスプリングSは鮮やかに差し切ったが、キンシャサノキセキ産駒のため、2000mが不安視されていた。上手に脚をためて、直線で鋭く伸びた。恐るべし、ヒューイットソン!
サトノフラッグはコントレイルより内を回って押し上げたが、直線に向くと一気に交わされた。力負けの5着だ。
このメンバーで日本ダービーを戦えばコントレイルが圧勝する可能性が高い。別路線組のアドマイヤビルゴが対抗馬となりそうだ。もしくは、左回りで覚醒したメイショウボサツが青葉賞で権利を取れれば、一発があるかもしれない。
1989年以降の無敗の皐月賞馬
平成元年(1989年)以降の無敗の皐月賞馬はこれまで5頭おり、コントレイルは6頭目となった。サートゥルナーリアは現役のため評価が難しいが、それ以外の馬は誰もが認める歴史的名馬だ。コントレイルの将来も明るいに違いない。
無敗の皐月賞馬の日本ダービーと菊花賞の成績
年 | 馬名 | 日本ダービー | 菊花賞 |
---|---|---|---|
1991 | トウカイテイオー | 1 | 不 |
1992 | ミホノブルボン | 1 | 2 |
2001 | アグネスタキオン | 不 | 不 |
2005 | ディープインパクト | 1 | 1 |
2019 | サートゥルナーリア | 4 | 不 |
2020 | コントレイル | ? | ? |