今週は安田記念の前哨戦・京王杯スプリングCが東京芝1400mで行われる。過去10年のデータに今年の出走予定馬を当てはめて検証する。
出走予定馬と予想オッズ
昨年このレースを勝ち、その後スプリンターズSを制したタワーオブロンドンが中心となりそうだ。スプリント重賞を4勝しているダノンスマッシュも同じくらいの人気を集めそうだ。3歳時にマイルCSを勝利したステルヴィオも上位人気の可能性が高い。
馬名 | 性令 | 斤量 | 騎手 | 単勝予想オッズ |
---|---|---|---|---|
タワーオブロンドン | 牡5 | 58 | ルメール | 2.5 |
ダノンスマッシュ | 牡5 | 56 | レーン | 3 |
ステルヴィオ | 牡5 | 57 | 川田 | 6 |
グルーヴィット | 牡4 | 56 | Mデムーロ | 10 |
レッドアンシェル | 牡6 | 56 | 福永 | 12 |
ケイアイノーテック | 牡5 | 57 | 石橋脩 | 20 |
ライラックカラー | 牡5 | 56 | 武豊 | 25 |
セイウンコウセイ | 牡7 | 57 | 三浦 | 40 |
ストーミーシー | 牡7 | 56 | 田辺 | 45 |
ナランフレグ | 牡4 | 56 | 60 | |
エントシャイデン | 牡5 | 56 | 松山 | 100 |
アルーシャ | 牝5 | 54 | 130 | |
ビリーバー | 牝5 | 54 | 大野 | 150 |
ラヴィングアンサー | 牡6 | 56 | 吉田豊 | 150 |
ドーヴァー | 牡7 | 56 | 三浦 | 200 |
ショウナンライズ | 牡7 | 56 | 和田 | 200 |
キングハート | 牡7 | 56 | 北村宏 | 200 |
1番人気は不調
過去10年の平均配当は馬連が8824円、3連単は28万5932円と荒れている。1番人気【2.0.0.8】は複勝率20%と不調。2番人気【1.2.4.3】は複勝率70%と高いが、3着が多い。4番人気と7番人気が複勝率40%とまずまず。二桁人気【2.2.1.67】は荒れているわりに、好走馬が少ない。
1、2番人気になりそうなのはタワーオブロンドンとダノンスマッシュだが、タワーオブロンドンは58キロ、ダノンスマッシュは久々の1400mというのが評価の分かれ道となりそうだ。
人気別成績(過去10年)
人気 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
1 | 2-0-0-8 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
2 | 1-2-4-3 | 10.0% | 30.0% | 70.0% |
3 | 1-1-1-7 | 10.0% | 20.0% | 30.0% |
4 | 3-0-1-6 | 30.0% | 30.0% | 40.0% |
5 | 1-2-0-7 | 10.0% | 30.0% | 30.0% |
6 | 0-1-1-8 | 0.0% | 10.0% | 20.0% |
7 | 0-2-2-6 | 0.0% | 20.0% | 40.0% |
8 | 0-0-0-10 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
9 | 0-0-0-10 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
10~ | 2-2-1-67 | 2.8% | 5.6% | 6.9% |
高松宮記念組なら差し・追い込み馬
ステップレースは、高松宮記念組【3.0.2.25】が複勝率16.7%と成績がよくない。高松宮記念組がこのレースで1番人気になると【0.0.0.6】と全滅だ。1番人気になりそうなタワーオブロンドンとダノンスマッシュはどちらも高松宮記念組だ。
高松宮記念組で馬券に絡んだ5頭の共通点は、高松宮記念で4角通過が6番手以下の差し・追い込み馬だ。今年の出走予定馬のグルーヴィット、ステルヴィオ、タワーオブロンドンは該当する。高松宮記念で先行していたセイウンコウセイとダノンスマッシュにとってはうれしくないデータだ。
ダービー卿CT組【2.2.2.18】は複勝率25%とまずまずだ。この組は4歳【1.0.0.7】の成績が悪く、5歳以上【1.2.2.11】が複勝率31.3%と好調だ。ケイアイノーテック、ストーミーシー、ドーヴァーはいずれも5歳以上だ。
オープン特別組【1.1.2.33】は4頭が馬券に絡んでいる。オープン特別で1~3着【0.0.0.10】と二桁着順【0.0.0.11】は全滅で、4~9着【1.1.2.12】が好走する傾向にある。今年の出走馬ではナランフレグが春雷Sで6着だった。エントシャイデンとラヴィングアンサーはオープン特別で連対しており、キングハート、ショウナンライズは二桁着順だった。
前走のレース別成績(過去10年)
前走レース名 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
高松宮記念 | 3-0-2-25 | 10.0% | 10.0% | 16.7% |
東京新聞杯 | 2-3-1-0 | 33.3% | 83.3% | 100.0% |
ダービー卿CT | 2-2-2-18 | 8.3% | 16.7% | 25.0% |
3勝クラス | 1-1-1-13 | 6.3% | 12.5% | 18.8% |
阪神牝馬S | 1-0-0-6 | 14.3% | 14.3% | 14.3% |
洛陽S | 1-0-0-0 | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
マイラーズC | 0-2-1-16 | 0.0% | 10.5% | 15.8% |
オーストラリアT | 0-1-1-3 | 0.0% | 20.0% | 40.0% |
京都牝馬S | 0-1-0-0 | 0.0% | 100.0% | 100.0% |
谷川岳S | 0-0-1-6 | 0.0% | 0.0% | 14.3% |
阪神カップ | 0-0-1-0 | 0.0% | 0.0% | 100.0% |
タワーオブロンドンは2、3着に敗れる!?
京王杯スプリングCは別定戦で行われ、基本は56キロで、G1を勝つと2キロ、G2を勝つと1キロ増える。また、1年以上前のG1馬は1キロ増える。牝馬は2キロ減。
過去10年で57キロ【1.1.2.32】は複勝率11.1%と不調だ。1年以上前のG1を勝っているケイアイノーテック、ステルヴィオ、セイウンコウセイが57キロを背負う。
58キロ以上を背負った馬は【1.1.1.3】とまずまず。昨秋のスプリンターズSを勝っているタワーオブロンドンが58キロでの出走となる。ただし、タワーオブロンドンは過去3度58キロを背負ってレースに出ており、2019年函館スプリントSが1番人気3着、キーンランドCが2番人気2着、2020年オーシャンSが2番人気3着と取りこぼしている。昨年は56キロでこのレースを勝利したが、今年58キロでどうだろうか?
斤量別の成績(過去10年)
斤量 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
54kg | 0-1-0-11 | 0.0% | 8.3% | 8.3% |
55kg | 1-0-0-4 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
56kg | 7-7-7-80 | 6.9% | 13.9% | 20.8% |
57kg | 1-1-2-32 | 2.8% | 5.6% | 11.1% |
58kg | 1-1-1-3 | 16.7% | 33.3% | 50.0% |
59kg | 0-0-0-2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
ダノンスマッシュは軽量級
馬体重別の成績は、複勝率を見ると重ければ重い方が好走確率が高い傾向だ。500キロ以上だと複勝率が25%を超えており、500キロ未満は15%を下回っている。
前走の馬体重が500キロ以上はキングハート、ストーミーシー、セイウンコウセイ、タワーオブロンドン、ドーヴァーだ。
他に人気どころではダノンスマッシュが474キロ、ステルヴィオが488キロ、グルーヴィットが494キロ、レッドアンシェルが472キロ、ケイアイノーテックが470キロと軽かった。
馬体重別の成績(過去10年)
馬体重 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
400~419kg | 0-0-0-2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
420~439kg | 1-0-0-3 | 25.0% | 25.0% | 25.0% |
440~459kg | 0-0-1-11 | 0.0% | 0.0% | 8.3% |
460~479kg | 1-2-1-27 | 3.2% | 9.7% | 12.9% |
480~499kg | 2-5-0-43 | 4.0% | 14.0% | 14.0% |
500~519kg | 3-2-6-30 | 7.3% | 12.2% | 26.8% |
520~539kg | 3-0-2-14 | 15.8% | 15.8% | 26.3% |
540~ | 0-1-0-2 | 0.0% | 33.3% | 33.3% |
まとめ
1番人気が予想されるタワーオブロンドンとダノンスマッシュにとっては、厳しいデータがいくつか当てはまっており、取りこぼす可能性がありそうだ。ステルヴィオもデータではよくなかった。上位人気が予想されるこの3頭は重馬場が苦手なので、週末の天気が気になるところだ。データからの穴候補はストーミーシー、ドーヴァーだ。