(写真は2016年NHKマイルCのメジャーエンブレム。ルメールが騎乗し、サンデーレーシングの勝負服、ノーザンファーム産でのG1制覇は、天皇賞春を勝ったフィエールマンと同じ組み合わせだ)
天皇賞春はフィエールマンが連覇
2020年5月3日、京都競馬場芝3200mで天皇賞・春(G1)が行われた。今週も無観客競馬での開催で、馬場状態は良。フィエールマンが単勝2倍で1番人気に支持された。
ダンビュライトの逃げで始まり、1コーナーの入り口でキセキが先頭に立つ。よどみのない流れで縦長の展開となり、3コーナーで後方にいたミッキースワローやメイショウテンゲンが仕掛けてペースアップ。直線の半ばあたりで、3番手を追走していたスティッフェリオが先頭に立つ。そこに、後方待機していたフィエールマンが猛然と襲い掛かり、馬体を並べてゴール。ハナ差、フィエールマンが交わしていた。3着争いは、インで粘ったユーキャンスマイルをミッキースワローが差した。
上がり3ハロンは36秒0。タフな流れをキセキが作り、ステイヤーのスティッフェリオの出番となった。
フィエールマンは後方からの競馬。3コーナーで後ろにいた馬に先に仕掛けられる厳しい流れ。調子も万全ではなさそうだったが、地力で差し切った。
3着のミッキースワローと4着のユーキャンスマイルは力を証明した。
キセキは課題だったスタートを決めたが、掛かり気味に先頭に立ち、直線の伸びを欠いた。気性に問題があり、今後も厳しいレースとなりそうだ。
天皇賞・春のレース結果
着順 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手 | タイム | 単勝人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 14 | フィエールマン | 牡5 | 58 | C.ルメール | 03:16.5 | 1 |
2 | 6 | スティッフェリオ | 牡6 | 58 | 北村 友一 | ハナ | 11 |
3 | 5 | ミッキースワロー | 牡6 | 58 | 横山 典弘 | 2 1/2 | 4 |
4 | 7 | ユーキャンスマイル | 牡5 | 58 | 浜中 俊 | クビ | 2 |
5 | 3 | トーセンカンビーナ | 牡4 | 58 | 藤岡 康太 | 1 3/4 | 7 |
青葉賞はオーソリティが勝ってダービーの出走権を奪取
2(土)に東京競馬場芝2400mでダービートライアルの青葉賞(G2)が行われた。良馬場。フィリオアレグロが単勝2.6倍で1番人気、フライライクバードが単勝4.1倍で2番人気、差がなくオーソリティが3番人気に支持された。
フィロロッソが逃げて、サーストンカイドーが2番手の展開。1000m通過は60秒4。直線に入ると、中団のインを進んだフィリオアレグロが最内から抜け出す。中からヴァルコス、外からオーソリティが襲い掛かり、ゴール直前でオーソリティが交わしてゴール。クビ差の2着にヴァルコス、さらにクビ差でフィリオアレグロが入った。
勝ったオーソリティと2着のヴァルコスはダービーへの優先出走権を獲得。
オーソリティは道中はインを追走。直線に入って上手に外持ち出して進路を確保。鋭く伸びて1着でゴール。ヒューイットソン騎手の手綱さばきが光った。弥生賞で皐月賞の権利を取りながらパスして、このレースに絞ったのが良かった。
ヴァルコスが2着。追って味のある伸び脚を披露した。本格化するのはもう少し先だと思われたが、ダービーの権利をつかんだ。
フィリオアレグロは最内をつく競馬。D・レーンらしい騎乗だったが、ゴール前で1、2着馬が併せ馬になったの分、伸び脚で劣った。最内をついたのが仇となる珍しいケースでの3着。これだから競馬はわからない。
5着のメイショウボサツは出遅れ、道中は掛ってしまい、最後の伸びが今ひとつだった。スムーズな競馬ができなかったのが悔やまれる。
青葉賞の結果
着順 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 負担重量 | 騎手 | タイム | 単勝人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | オーソリティ | 牡3 | 56 | L.ヒューイットソン | 02:23.0 | 3 |
2 | 7 | ヴァルコス | 牡3 | 56 | 三浦 皇成 | クビ | 4 |
3 | 1 | フィリオアレグロ | 牡3 | 56 | D.レーン | クビ | 1 |
4 | 4 | ブルーミングスカイ | 牡3 | 56 | 北村 宏司 | 1 1/4 | 8 |
5 | 12 | メイショウボサツ | 牡3 | 56 | 吉田 豊 | 1 3/4 | 5 |